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観る | セピック川の旅行のクチコミ

  • 投稿者:numa
  • 2013-01-03 16:27

セピック川 - ブラック・ウォーター・レイク

セピック川中流域には「ブラック・ウォーター・レイク」と呼ばれる湖があります。セピック・スピリット号で旅をしたときに訪れました。

セピック川は通常、薄い茶色に濁っていて水中を伺い知ることはできません。しかしブラック・ウォーター・レイクは黒に近い焦げ茶色をしていました。ガイドの説明では、水中で腐敗した植物から発せられる大量のタンニンによって、水が浄化されているとのこと。そのせいか、何だか空気も美味しい気がしています。

湖は非常に浅く、それゆえに水面はまるで鏡のように周囲の自然風景を反射させています。この美しさは言葉に言い表せません。まるでだまし絵でも見ているような不思議な感覚。湖面に映し出される雲を眺めていると、すっと水中に引き込まれそうになりました。まさに「世界の果て」という言葉が相応しい、自然の神秘を感じることができました。

ただしガイドさんの説明によれば、湖には多数のワニが生息し、さらに陸上には巨大な毒ヘビが潜んでいるとのこと。迂闊に動き回れないのでご注意を。ワニが多いだけあり、周辺の村はワニ信仰が多いようです。クロコダイルマンの村を訪ねるとハウスタンバランを案内してくれます。世界の果てで静かに暮らす村人たちはとても穏やかで紳士的、カメラを向けるとはにかむシャイな人々でした。

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  • 投稿者:numa
  • 2012-09-18 08:34

セピック川 - セピックをカヌーで その3

とはいえ3日目くらいになると、それほど過敏ではなくなってくる。なるようになるさ、という気持ちが強くなり、蚊の音が聞こえてもあまり気にならない。そもそも蚊は習性上、岸辺や陸地のぬかるみには多いものの、水上にはいない。活動が活発なのも日没後と明け方の正味4時間くらい。人間はこうやって環境へ瞬時に適応し、生態系の頂点に上り詰めたわけだ・・・なんて、原始の森と川をさ迷うと人間の思考は進化論へと傾倒しがちなようだ。これはこれで面白い。

さて、受け入れてくれた村の人たちはみんな親切で奥ゆかしく、はにかみ屋が多い。自宅へ招いてくれたり、一緒にバレーボールをしたり、極楽鳥を観察しに森へ連れて行ってくれたりと、まさに「世界ウルルン滞在記」の世界だ。それにしても大きな一つの家で、血縁関係のある30人もの家族が暮らしている様子には驚いた。壁や間仕切りもないのでプライベート感覚はゼロ。興味本位で聞いてみると、性行為はもっぱらジャングルの中らしい(笑)。

4日目、旅の最後にようやくアンゴラ厶という町へ。とはいえ村に毛が生えた程度の、騒音がほとんど聞こえない穏やかな町だ。ロッジのような宿泊施設でひさしぶりにビールを飲み、蚊の襲撃に悩まされることなくゆったりと睡眠をとる。手漕ぎの舟で魚を釣り、ジャングルの一部を開拓して原始的な農業を営む。精霊を信仰し、巨大な神殿でイニシエーションが行われる・・・何だか縄文時代が保存されたようなセピックの光景。僕はアマゾンも旅をしたことがあるが、人々の操る小舟の多くにはヤマハのエンジンがついていたし、流域の町には国際空港や、外資系企業の工場などもあった。やはりセピックは、地上に残された、もはや数少ない「地球の揺りかご」なのだと実感した。

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  • 投稿者:numa
  • 2012-09-18 08:28

セピック川 - セピックをカヌーで その2

日本で購入するよりも現地で販売されているものの方が効き目があると思ったので、事前に虫よけスプレーを購入するようお願いした。ウェワクを出発する際にもガイドさんに確認し万全と思われていたのだが・・・。

料理を始めたガイドさんに「虫よけスプレーをください」とお願いすると、彼が手渡してくれたのは、なんど殺虫剤。病院に行くのが面倒だったので抗マラリア薬を持参していなかった僕は想定外に事実に思わずのけぞり、そのまま失神しそうになった。とはいえ未開のジャングルの中にマツモトキヨシがあるわけもない。腹をくくって諦めるしかない。外で用を足す以外は蚊帳の外から絶対に出ず、蚊の音が近くで聞こえるたびに蚊帳のどこかに穴が空いているんじゃないかと疑心暗鬼になる。

丸木舟には屋根がなく、太陽に晒されるうちに見る見る体力が消耗する。昼は昼で大変なのだが、夜は夜でモスキート攻撃に怯えなければならない。「うわーディズニーランドのジャングルクルーズみたいだ!それもホンモノだ!」と最初は鼻歌交じりだったのセピックの旅は、一転してサバイバルモードに・・・。

(続)

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  • 投稿者:numa
  • 2012-09-18 08:16

セピック川 - セピックをカヌーで その1

念願のセピックを旅した。

まずはウェワクへ飛んで1泊。ツアーをオーガナイズするSepik Adventure ToursのAloisさんが笑顔でお出迎えしてくれた。ウェワクはビーチの美しい小さなリゾートタウン。セピックの旅を終えた旅行者たちが海辺でのんびり骨休めしている。

翌日、虫よけスプレーなど、セピックを旅するのに必要な装備を確認して、ガイドさんとともにセピックへ向けて出発。日差しが強く、マラリアの危険があるセピックは体力勝負。医学が進歩した現在も、実はマラリアのワクチンは存在しない。不安なら出発前に日本で抗マラリア薬を処方してもらう。ただしこの種の薬は出発2週間前くらいから服用するタイプのものが多いので準備は早めにしたほうがいい。

まるで北方民族を思い起こさせる丸木舟に乗り込んだ。一本の丸太をくくり抜き作られる舟はなかなか原始的。一本の客船と違い、目線の低い、独特の視点からセピックを眺めることができ面白い。エンジン音がなければ自然のサウンドを満喫しつつ航行できるので最高なのだが、手漕ぎの船だと本当の冒険になってしまい、現代人としてそこまで時間と体力が確保できない。

パグウィ、パリンベ、アイボンというハウスタンバランが美しく保存された村々を訪ねる3泊4日の旅。極楽鳥も見ることができるだろうというのでとても楽しみだ。

1日目はふたつの村を訪問。ひとつは崩壊寸前のハウスタンバランが、もうひとつの村では高さ15mはあろうかという古代の神殿のようなハウスタンバランを見物。内部には様々な彫刻やペイントがなされていて、同時に神社の境内のような、張りつめた空気も感じる。精霊が集まる場所だけあり、ちょっとしたパワースポットのようだ。熱帯の気候下では、木と葉で作られた建築物は20年程度が限界なのだそう。すでにキリスト教化が進むセピック流域では、ハウスタンバランを放棄する村も少なくなく、ふたたび立てる経済力のない村では訪れた観光客から募金を募っていた。

オレンジ色から紫色へと変化するサンセットを船上から眺めるうちに、今夜宿泊するという村へ到着。村人に案内されたのは、彼らと同じ高床式住居。中には手作りのベッドと蚊帳が。電気はもちろんない。訪問者向けに建てたものだというが、ホテルに泊まるよりもずっと刺激的で気分が高揚した。

さすがにセピックの食事は外国人の口に合わないのであろう。ガイドさんは船に積んであった食料を持ち込んで食事を作りはじめる。日が沈んだ直後と明け方は蚊が最も活動的な時間だ。さて、虫よけスプレーでも・・・と思ったときに、事件は起きた。

(続)

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  • 投稿者:numa
  • 2012-09-10 13:22

セピック川 - 観光 - ハウスタンバラン

ハウスタンバランを見ずしてセピックは語れないでしょう。彼らの精霊信仰のよりどころであり、文化的ランドマークだからです。ポートモレスビーの国会議事堂もハウスタンバランをイメージして作られているほどですから、パプアニューギニアを代表する建築と考えていいはずです。

ハウスタンバランは部族の男にとって重要な場所。そこで成人になるための痛みを伴う通過儀礼を受け、部族の一員になるための様々な教育が施されるからです。セピック流域に数多いワニ信仰の場合、男たちはある年齢(15歳前後)に達すると、ハウスタンバランの2階に集められ、鋭く尖った竹で体中を傷つけられます。血まみれになりあまりの痛さに気絶し、やがてその傷が突起となって体に刻まれるころ、彼らは一人前の男となるのです。

川を航行している村に近づくと、まず目に入るのがハウスタンバランの屋根。集落の他の家屋と同様、木の柱と梁で形作られ、パンダナスなどの葉を安で作られた壁に覆われます。普通の家屋の数倍の大きさがあり、ヨーロッパの大聖堂のようなランドマーク的存在です。屋根には精霊をかたどった木像やマスクがちりばめられていて、その様子はさながら「金のしゃちほこ」といったところでしょうか。近くで見ると威圧されるほど見事な建築物は、風の影響で20年程度が寿命だとか。定期的に立て替える聖堂といえば、伊勢神宮を思い起こさせます。

本来なら部族以外のものはハウスタンバランへ入ることが許されません。ただし観光客の場合は別。観光客を受け入れている村は異文化に対してオープンですから、彼ら固有の精霊信仰や歴史について積極的に解説をしてくれます。ただしキリスト教かが進むセピック川流域で、ハウスタンバランは次第に重要性を失い、損壊が進みつつあるというのが現実です。建物の一部を訪れた観光客に切り売りする行為も問題視されています。つまり私たちが訪れることのできるハウスタンバランは観光目的で保存され、現金収入のための道具として存在しているケースも少なくないのです。

精霊信仰に対するロマンと、固有の宗教を取り巻く厳しい現実。この両面を理解しつつ、ハウスタンバランを見物すると、セピックに対する知識がよりいっそう深まるでしょう。

それと、中に入るときは帽子を必ず脱ぐように。くれぐれも精霊に対して失礼のないように。

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